担任のK先生

日記

 

小学校 5、6年は 同じ担任の男のK先生でした。

 

先生の得意は 絵で

授業も 図工の時間は 特に力を入れてるように思いました。

いろんな作品展にも よく 私たちのクラスは出品していました。

 

クラスには

1人とても絵の上手な 女の子がいました。

よく いろんな 展覧会に出しては 賞をもらっていましたし

なにか ちょちょっ と描いても

とても 上手でした。

 

ある時は

あの

日本中の子供達の宿題に配られる

『夏休みの友』の

表紙の絵になったこともありました。

夏休みの友を 広げる前には

すごいな〜!

と 思って見ていました。

 

、、、、

 

六年生の 春の事でした。

先生が

今日の授業は 春の新緑を 描こう、、

『外に行くぞーーー。』っと

嬉しくてたまりません。

画板や何やら持って   学校の外に出かけました。

 

どこを描こうか、、、

あちこち 歩き回って

茅葺き屋根の家を (まだ 当時はよく見かけました)描いたのです。

その 家の周りの 新緑が 綺麗だったから、、、。

仕上がって 提出し

教室に 戻ると

先生はみんなの絵を ここが いい、とか

ここは こんな風に描くと

もっと良くなるのでは、、

とか 教えてくれました。

 

私の絵も普通に褒めてくれました。

 

その

絵の上手な子にも 褒めていました。

(私はとても 良く描けてる、 やっぱり 上手だなー、、

と その時思いました。)

 

それから 2〜3日経ってからです。

 

 

朝、学校に来ると

教壇の 正面、黒板の上に 額縁に入れられて 飾ってあったのです。

私の絵が

びっくりしました。

 

朝礼の時

先生は ここの 茅葺き屋根と 新緑が

とてもよく描けているから  飾った、と

 

私は 一瞬 嬉しかったけど、、

みんなの 私を見る 視線を感じて

とても いやでした。

 

朝と帰り 起立、礼を する度に

目の前にある 絵を見ることになり

とても いい気持ちはしませんでした。

 

そんなに 飾るほどの 絵とは 思いませんでしたし、、

その 絵の上手な子の 絵も 良かったのです

飾るなら、その子の絵だと 思いました。

 

でも、

先生に 嫌とは 言えませんでした。

 

結局卒業するまで ずっと

絵は そこに ありました。

 

なんでだろう〜

なんで

と ずっと思っていました。

 

。。。

 

 

卒業する時

その先生から

 

年賀状と暑中見舞いは

必ず 出すように、、

と 言われ 出していました。

 

 

 

 

 

中学になり

父の転勤で また 引っ越すことになり

その 先生のところに

友達3人と挨拶に 行きました。

 

先生は私に綺麗な 絵をくれました。

(それは本の ように ぶ厚くて100ページ位は あったでしょうか、、

虫と その周りの植物を それは 細かく図鑑のように細かく ペンで描いた絵でした。)

 

この 本を 仕上げるのに

何年もかかって描いた事でしょう

子供に

記念にあげる ような ものでは ありません。

 

私はさすがに

こんな りっぱな ものを 貰っていいのかどうか

もごもごしていると、、

 

 

絵を描きなさい!

年賀状と暑中見舞いは 必ず出すように!

と  また、いわれました。

 

お別れして

家に帰って母に見せました。

 

 

 

母は

長いこと  じっと見ていました。

 

 

 

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

 

 

母は

私がいうのも なんですが、、

その頃はとても 綺麗でした。

 

近所でも

綺麗なお母さんね〜

と 良く 周りの人たちにも言われ

 

授業参観にくると

 

〇〇さんの お母さん 来てる!

と みんなから

わっと

後ろを 振り返って見られていました。

私は  そんな 母が自慢でした。

そして、今日はどんな 洋服を着てきたんだろうかと、、

とても 嬉しかったのを覚えています。

 

 

年賀状も

暑中見舞いも

必ず約束どうり

私は出していました。

 

先生からも

必ず来ていました。

ずっと 私が二十歳過ぎまで、、、。

 

 

 

 

 

 

きっと

先生は

母が 好きだったに 違いありません。

 

メタセコイヤ

 

 

 

 

 

 

コメント

  1. 瑠美子 より:

    先生の気持ちは何となく解ったのでしょうか。
    子供の心というのは恐ろしい。

    その絵はいまもありますか。

    今から北海道に行ってきます。
    飛行機が飛んでくれてよかったです。
    危なかったです。

    • baba より:

      瑠美子さん、お早うございます。
      今日から北海道ですねっ❗️
      私もどうかな〜?と 思っていました。
      飛行機が飛んでくれて ほっとしました。
      旭山動物園の みんなが 待ってくれてることでしょう〜〜
      嬉しい。

      絵は
      きっと 私が卒業したあとは
      捨てられた事でしょう。
      かえしてもらっていません。

      瑠美子さん、
      お孫ちゃんといっぱい楽しんで きてね。
      行ってらっしゃい❗️

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